輝ける闇 [PW] [book]
著者がヴェトナム戦争時に従軍記者として経験したことをベースに
書かれた私小説。
ヴェトナムの濃密な熱、湿気、匂いまで感じられるような空気感の中で、
主人公を含めた「人間」のありのままの姿が描かれています。
この3月に、ホーチミンを訪れました。
3度目の今回は、仕事での訪問だったのですが、
夜、宿泊していたホテルから抜け出し、Majestic Hotel の上のテラスバーで、
この本を読み返していました。
実は、過去3度とも同じことをやっているのですが、
とろっと重量感があるサイゴン川の流れを見ながら、
夜でも、まだまだ纏わりつくような湿気の中で、
開高健がここで同じように酒を飲んでいた、この40年の間に、
表面的に、大きく変化しているように見えるこの国の、
何が変わって、何が変わらなかったのか、
あれこれと考えてみるのも楽しいものです。
特に、今回はこの国のインフラの視察が目的で、
かなりディープな市井の生活も垣間見ることができたので、
その思いもひとしおでした。
➣ My Favorite Things
2012-09-02 08:09
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